座右の銘は「中庸」

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超過死亡について考える

数字だけで医療を語って良いのか? 当事者の視点で考える必要性

Twitterの「自分の頭で考える人2.0」氏の投稿を引用すると

 2021年の67,101名の超過死亡

 2022年6月までの41,919名の超過死亡

 2022年8月の17,845名の超過死亡

と超過死亡の増加が顕在化している。Twitter上では「ワクチンが原因とする者」と「コロナの流行により医療逼迫が起き、助かるはずの人が助からなかったとする者」が論争を続けている。

木下喬弘(手を洗う救急医taka)氏はワクチン原因論次の記事で否定しているが、このデータも接種が始まってから初期のデータであり、3回目、4回目のブースター接種の影響や中長期的な影響はこれからというのが実態ではないだろうか。mRNAワクチンが登場した当初、彼は「感染予防効果95%」というデータを見て喜んでいたことを忘れてはなるまい。

 それはさておき、内閣官邸の情報からワクチンのスケジュールを確認すると

2020年…COVID流行元年。ワクチンが存在しなかったが、超過死亡はマイナス。

2021年…2月17日から医療従事者の優先接種開始

    4月12日から高齢者の優先接種開始

    11月末で全人口比で76.9%の方が2回接種を完了

    12月1日から3回目接種の機会を提供

2022年…5月25日から、60歳以上の方 及び18歳以上で、基礎疾患がある方や重症化リスクが高いと医師が認める方に対する4回目接種の機会を提供

 

となっている。ワクチンが原因で超過死亡が増えていると主張する人々の論拠はこのワクチン接種のタイミングと超過死亡が増加したタイミングが偶然にも重なっているためであり、多くのワクチン接種後の死亡例が「因果関係なし」と判断されていることもその主張に拍車をかけているのだと思う。

超過死亡の原因としては自粛生活のストレスなどに言及もされ、実際のところは分からないが、様々な要因のうち「ワクチンが原因であることは絶対にない」とする言説は明らかに不自然であろう。実際に、中日木下投手の例を見てみても、接種後に心筋炎で死亡しても原因不明として退けられているのが現状であり(実際に実証できないのであろう)、そのような状況でワクチンの推奨をするのはやはり慎重になるのが当然な態度だと思うが、現実はそうなっていない。

そんな中、心ある医師たちが巨大な権力に対して戦ってくれている。健康な人が医療行為によって亡くなることはあってはならぬことである。ワクチンを推奨する人は「ワクチンという解決策があるのに、何もしないでコロナで死ぬのを黙ってみてられない」と言うが、そのワクチンの危険性について彼らが真摯に向き合う姿を一回も見たことがない。「論文で実証されていない」「アマチュアアナリスト」など様々な詭弁を駆使し、民衆を躍らせる姿は、古代ギリシアの煽動的民衆指導者(デマゴーグ)に被るものがある。彼らは「副反応で苦しむ人の数<ワクチン接種によって救われたと想定される人の数」となればワクチンの効果があったと主張するだろうが、副反応で命を落としてしまった人にとっては、「全て」である。数字だけで医学を語ってはならない。

 

デマゴーグ:民主主義社会に於いて社会経済的に低い階層の民衆の感情、恐れ、偏見、無知に訴える事により権力を得、かつ政治的目的を達成しようとする指導者。